音楽を浴びる (2021.11.03 vol.029)

その言葉を聞いて思い出すのは、やはりライブハウスの客席に立っている時のこと。ジリジリと身を焦がすような照明に打たれ、ライブの始まりを今か今かと待つ高揚感。ギャーンッと劈く耳にはきっと良くないであろう爆音とともに上がっていく会場のボルテージ。

もう2年も3年も体感していないあの感覚を、私は今でも鮮明に覚えてる。“音楽を浴びる”とはそれほどに中毒性のあるものなのだろう。

────と、文学的に始まりましたが(黒歴史必至) 私はめちゃくちゃ好きです。ライブハウスで“浴びる”音楽。地面からベースやドラムの音が心臓に響いて、真正面からギターの音が突き刺さって、ボーカルの声は時に体を包み込み、時に心をグッと掴んでステージ側に引き寄せてくる。

(恐らく)アイドルのファンの方が多く見ているであろうブログで言うことではないかもしれませんが、アイドルのコンサートでは得られない快感があるなと思います。もちろんコンサートではコンサートでしか味わえないものもあります。どちらも大好きです。

そんな“アイドルのコンサートでは得られない”であろうはずの感覚を、私は7 MEN 侍のサマステに行った時に感じました。
主にNEW ERA、Rollin'辺りですかね。衝動的に拳を突き上げ、頭を振りたくなり、所謂“ライブハウスでのノリ方”をしたくなりました。(EXシアターという会場のバフもあるかもしれません)
やはり7 MEN 侍の音作り、そして矢花さんのパフォーマンスは、私のような楽しみ方をする人間を惹きつけるのかもしれないなぁと感じました。


話は変わりますが……

私がザ・クロマニヨンズのライブに足を運んだ際、ボーカルのヒロトさんが最後の挨拶で「俺は今日この日ために生きてきた」「今日のこのライブのために生きてきた」と熱く言葉を発してくださったことがありました。

その公演はザ・クロマニヨンズにとって特別な日でも、特別な場所でも、ツアーのオーラスだった訳でもありませんでした。

私はその公演がヒロトさんにとって“数十回あるうちの一回”じゃないことがとてもとても衝撃的でした。毎公演、毎公演、この日のために日々を重ねてきたのだと言えるほど、想いを込めてくださっていることに感動しました。もう5年以上前の出来事ですが、今も時々思い出しては胸を強く打たれます。

何気ない日でも「今日この日のために生きてきた」のだと思うと、自分の過去に自信が持てるような気がしました。

そんな人生を支える言葉をくれるきっかけとなったライブが、音楽が、私はこれからも大好きです。

あー!早く超満員のライブハウスで騒ぎたい!